Star Seed 

『かんじんなことは目に見えない』幼い私を支えてくれた『星の王子さま』の言葉 目に見えない不思議な世界の力と、そこへ向かう軌跡を南半球から綴ります

かつての楽園からの脱出

Escape from a former paradise 私は戦争中を生きていた。 新しい、現実に血の流れることのない形の戦争。 誰が誰を殺したか 誰が誰を追い詰めたのか 形として残らない 残虐で 狡猾で 冷たい 戦い きっと、明るい未来は待っている。 でも。それがいつ来るの…

自然と私

私は竹林がすぐ裏にある家に生まれた。 川もすぐ傍に流れていて始終、川の音が聞こえていた。 実家は少なくとも5代は続く農家で、家には畑があり畑のすぐ隣が竹林で、竹林はそのまま山に繋がっていた。 浦庭が山で、山といえば寝ても覚めても、すぐ近くにあ…

過去の私を抱きしめる

私にはかすかな記憶がある。 一般的には「持っていないコト」になっている記憶が。 幼いころの些細な出来事の記憶、そして、この体に入る前に持っていた感覚のような記憶も含まれていると思う。 それはかなり感覚的な物なので、もしかしたら「記憶がある」と…

降り立つ

私には見えていた。 ずっと前から、多分、生まれる前から。 もしかしたら、動物と人間が話しをできていた頃から。 この地上に争いが、なかった頃から。 普段の雑多で、忙しない日々に浸水していると、その存在に気を向けることはないけれど、時に雷雨のよう…

Graine d’étoile